能登半島地震活動報告(2024年6月)

能登半島地震の復興にご支援いただきありがとうございます!

発災から半年が経ちました。家屋の解体作業はやっと本格化し、道路にはみ出している家や、いまにも倒壊しそうな家は徐々に撤去され更地になってきています。今後どれだけの土地が更地になりどれだけの家が残るのか・・・きっと町の風景がまったく変わってしまうのでしょう。

話し合いは重要、でも誰がやるか、がもっと重要

震災から半年近くたってから、被災地各地で住民たちが集まって「これからの町がどのようになったらいいか」という話し合いを行政主導で始めています。「自分の思いをみんなに聞いてもらえた」「今後の明るい未来の話ができて楽しかった」など、みなさん気持ちが穏やかになっている様子がうかがえます。しかし語っただけで終わらせてはいけません。みなさんの熱い思いをどう実現するか、が大切であり、そして誰がやるか、が最も重要です。夢を語って終わり、にしないよう誰が音頭をとるのか、今後の動きを注目しています。

私たちは深見町で、語るより先にひたすら動いています。大惨事のなか私たちができることは極わずかです。まずは深見町を賑やかにすること、結果的に被災地全体が元気になることを目指しています。

「何をやるか」を決めることは「何をやらないか」を決めること

多くの夢が語られても、行政は全ての夢を叶えることは不可能です。「夢を語ってもらったけれど市としてはあなたの夢は叶えることはできません」と説明をする時がくるのでしょうか・・・。

市民の声を行政に伝える流れを日頃から行うことの大切さ

今回の震災で感じたことの一つが、私たち市民の声や疑問を行政に届ける方法を知らないと言う人が多い事。議員が市民の声を聞き役所に正しく要望を伝える、それが全く機能していなかったと感じています。平常時は議員と接する機会はありませんが、日常から議員を通じて役所に声を届ける連携をしておくことが重要だと感じました。逆に法律やルールを議員が正しく理解し、市民に説明することも求めていくべきだと思いました。

【発災から6か月の状況】

◆解体が徐々に本格化

損壊家屋の解体が徐々に本格化しています。「解体が進まないのは国のせいだ!」と言う人がいますが、当事者としては、どんなに壊れていても、生まれてからずっと住んでいた家を失くす決断は簡単にはできません。心の準備が必要です。荷物の片付けも大変です。保険の関係で調査が必要な物件もあります。半年経過し、やっと次に歩み始める気持ちになり、解体を申請する人も増えてきたということもあるのではないでしょうか。

◆断水はほぼ解消

深見町も6月末に通水しました。これから宅内の水道工事を個別に進め水道が蛇口から出るようになります。

◆虫が大量発生

 震災あるあるらしいです。夜、コバエが大量に発生し、朝になると死骸が大量に落ちている、といった現象がみられましたが、3日程度でなくなりました(深見町の場合)。東日本大震災の経験者に聞くとやはり震災後1年間は虫が大量発生したようです。

【紡ぎ組6月の活動】

◆仮設シャワーを設置

 深見町復興センターに仮設シャワーを設置しました。自宅のバスルームが壊れている地元の人、仕事で来ている業者さん、ボランティアの方などに活用してもらっています。

◆インスタントハウスアート続編

 今月も、インスタントハウスにペイントをしてくれました。今回は富山大学と金沢大学の学生さんが描いてくれました。青を基調とした希望が持てる明るい絵です。この取り組みは読売新聞にも取り上げられました。

◆復興食堂開催(6月1日~5日)

大阪「麺匠輪」さんがラーメンを、金沢「AMIYA」さんが能登フグ丼とおでんを、提供してくださいました。今回は夜の部も営業しましたが、予想以上にご来店くださり毎日にぎやかな復興食堂でした。7月は16日~21日の6日間開催します。今回は6月の出店者さんに加え、埼玉県のBBQチームが来て、ステーキ丼やフィリーチーズステーキサンドを提供してくださいます。是非、復興食堂にお越しください。

◆苗の配布

野菜の苗を育て、深見町の人に渡しています。仮設住宅にいる人も苗があれば捨てるわけにもいかず、自然に自分の畑に植えるだろうという思惑です(^^)v 深見町に人が住まなくなったらあっという間に畑は荒れ果てます。「みんなで畑に野菜を植えよう!」と声がけをしています。仮設住宅に籠りきりにならない為の作戦でもあります。結果的に災害関連死を防ぐことになるはずです。

◆肉まん教室開催

 6月27日、二次避難している粟津温泉で、肉まん教室を開催しました。深見町の住民ほぼ全員が粟津温泉に避難しましたが、仮設住宅もできお世話になった粟津温泉から出ることになりました。震災というきっかけでしたが偶然できたご縁をただ失くしてしまうのは寂しく、何かの形で残せないかと考えました。そこで輪島朝市で販売していた肉まんのレシピをお伝えし、粟津の皆さんで作ることにしました。22名の方が参加し楽しんでいただけました。将来、粟津で肉まんが広まってくれたらこれ以上の喜びはありません。

【ご寄付をいただきました】

 麺匠輪様・かたつむり様より店舗での募金をいただきました。いつもありがとうございます!

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復興には大変長い時間がかかります。長期的な支援を心よりお願いいたします。お友達やお知り合いの方にも広げていただけると大変たすかります。

【寄付はこちら】100円から寄付できます。

(銀行振込)ゆうちょ銀行 三一八店 普通 1024277 トクヒ)ツムギグミ

(クレジットカード)https://square.link/u/wpeWISAS

NPO法人紡ぎ組(輪島市深見町60-61) 理事長 佐藤克己

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